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生命力の神秘、パルちゃん奇跡の生還
 コキンチョウの雛を育てている十姉妹のトヤちゃんが、1羽のコキンチョウの雛に餌を全く与えていないようで、雛が外へ出てきてぐったりしているのを、朝、餌やりの時に見つけました。あわてて取り上げましたが、目を閉じて既に冷たくなっており、動く気配もありません。
飼い主:「トヤちゃんは子育てが下手で、雛がたくさんいるとうまく育てられない場合があるんだよね。もう少し、早く見つけてあげれば、落鳥することはなかったかもしれないのに・・・。」
アオちゃん:「仕方がないですね。下の端の庭箱で見にくかった上、飼い主さんがひざを痛めて覗き込みにくい状況でしたので運が悪いですね。」
飼い主:「せっかくここまで、大きくなったのに、早く見つけてあげられずにごめんね。」
 といいながら、飼い主さんは、もしかして、まだ生きていないかと触ってみているようでしたが、雛はピクリとも動きません。そこで、あきらめて、日当たりのよい庭に穴を掘り埋めることにしたのです。
ピーちゃん:「心臓が止まった時が死ではなくて、脳波が止まった時が死なんだよね。」
飼い主:「ピーちゃん、気持ちはわかるけれども、完全に冷たくなって目なんかも片方はもう半開きのような感じで動かないからもう死んでいるよ。ごめんね。早く見つけてあげられなくて、以前にもトヤちゃんはこういうことがあったのに、注意してあげられなくって・・・。」
 飼い主さんは、そうつぶやきながら、パルちゃん(今埋めようとしているコキンチョウの雛の名前)の体を無心でなぜてやっています。その手には、自然と力が入っていたようです。そして、掘った穴の中にパルちゃんを入れようと雛を手から離す瞬間の出来事でした。
飼い主:「あれ、今、この子が私に声をかけてきたような気がするんだけど?」
アオちゃん:「まさか、さっきは動かなかったですよ。」
飼い主:「そうだよね。でも、足を動かそうとしているようにも感じるんだけど・・・」
と言いながら、もう一度パルちゃんを握ってみると
飼い主:「確かに、動いたぞ!なんで?さっきは動かなかったのに? よし、生きろ生きるんだ!!戻ってこい!!奇跡を起こせ!!」
ということで、急いで家の中に連れて帰りました。
赤頭コキンチョウ パルちゃん危篤  パルちゃんの口を開け、強制給餌をした時は、左の写真のようにぐったりしていて、何時、落鳥してもおかしくない状況でした。ただ、目が開いてきたことでひとつの希望が出てきたのです。奇跡が起こればいいのですが。
赤頭コキンチョウ パルちゃん奇跡の生還  その後の家族の熱心な看病で、その日の夕方には、顔を上げて、餌をねだるまでに回復しました。
 ただ、栄養不足のせいなのか何日たっても足先が曲がり伸びない奇形状態になっています。飼い主さんは、それでも生きれるから気にしていなかったのです。ところが、その足がだんだんと治ってきて、本日、5月13日には普通の足になって止まり木に止まれるようになりました。雛の生命力には神秘の力が宿っているとしか言いようのない実に不思議な体験です。こういう時は私の心が通じたように感じ、本当に楽しく過ごせます。
赤頭コキンチョウ パルちゃん完全復活
2013年5月13日
 現在、左の写真のようにパルちゃんは、完全復活いたしました。今回は、最後の最後まで望みを捨ててはいけない、ということも教えられましたね。

追記 2013年5月14日
赤頭コキンチョウ パルちゃん足なおる  足も完全に治り、正常に止まり木に止まれるようになりました。

追記 2013年8月25日 もう少しで換羽が終了になります。立派な若鳥へと成長しました。
飼い主:「めでたし、めでたし。」
ピーちゃん:「何言ってんの!鳥生これからですぞ!!」
赤頭コキンチョウ パルちゃん換羽終了前 赤頭コキンチョウ 肩の上のパルちゃん


★鳥たちが驚かないようにフラッシュレスで自然の姿を撮影しております。お見苦しい点が多くございますがご了承ください。

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