ヘッダーイメージ

コキンチョウの巣について(丸巣とコキン巣)

丸巣とコキン巣  コキンチョウの繁殖に用いる巣です。向かって左側が通常の丸巣(大)で右側が徳利型をしたコキン巣になります。コキン巣は、最近、作っているメーカーが非常に少なくなっていて、素材も藁ではないようです。
 「コキン巣でないと自育しないのでしょうか。」とか「丸(ツボ)巣だと有精卵にならないのでしょうか」という質問がよくあります。どちらの質問も「そんなことはありません。」です。丸巣でも問題なく自育しています。特にコキン巣でないといけないということはないようです。ただ、コキンチョウは巣の中で交尾することが多いので、丸巣の場合は大型を用いましょう。時折、巣の外で交尾することもありますがめったに見れません。
 これは、私の経験上の話ですが(繁殖時のことです。)、コキン巣を使用している場合は、足が糸に絡まっていないかより注意してみてやる必要があります。通常のコキン巣は入口が狭く、中が見難いので丸巣に比べて注意が必要です。以前、コキン巣で自育していたコキンチョウの足が糸に絡まって落鳥したことがあります。(そのコキンチョウの名前はクコとつけていました。以下、クコと表現させていただきます。)そのクコが抱卵中に巣から全く姿を見せないので心配になって、覗いてやりました。その時、じっとしてこちらを見ていましたので、生きていると思いホッとし、熱心に抱卵している感心な子だと思い巣を元に戻しました。私共の自育のコキンチョウは、私に馴れていて巣を覗いたくらいでは巣から出てこないのが通常なので、糸が足に絡まって全く動けないことなどすぐに気付きませんでした。しかし、2時間後くらいに、その時のクコの目の光り方がおかしいとふと気付き、あわててもう一度覗くとクコはもう天国に行っていました。なぜ、あの時に間違いなくSOSを出していたことに気付いてやれなかったのか、自分の未熟さを思い知らされ後悔したことがあります。それ以来、コキンチョウの顔を良く見るようにしています。ということで、コキン巣を使用している場合は巣の糸の絡まりがわかりにくいのでよく見てあげるようにしましょう。また、通常の繁殖において、個体によっては若干の違いがあるかも知れませんが丸巣で問題ないと私は思います。

コキンチョウへ

フッターイメージ