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コキンチョウ飼育の勧め(初心者編)

1.初心者にお薦めのコキンチョウは?
飼い主:「数十年昔から、小鳥の代表と言えばコキンチョウですよね。小鳥好きなら誰もが知ってるはず。この鳥の綺麗な色と色合い、そして、訳の分からない性格は、完全に僕達を虜にしてしまいます!!」
ピーちゃん:「それって、褒めてんのか!けなしてんのか!それとも喧嘩売ってんの!」
飼い主:「・・・?全部かな(*^_^*) どちらにしろ、飼えばわかりますから、是非、飼ってみてください。とはいうものの、生き物ですから糞もしますし、臭いもあります。そういうこともよく考えて、飼育するかどうか決めてください。おまけに、若いころはバタバタする子もいますが、それでも死ぬまで飼ってやるぞと言う気持ちがあれば問題無です。それどころか、きっと、生活のパートナーになるに違いありません。」
ピーちゃん:「ということは、褒めてんだな。よろしい!」
アオちゃん2世:「まず、僕たちコキンチョウを飼おうかなと思われた皆様方は、僕らの姿を写真だけではなく実際に見て感じてください。僕らには、いろんな色の子がいますので目移りするかもしれませんが、すべては、そこから始まります。」
飼い主:「まあ、色は自分の好みの色が良いのでしょうが、初心者の場合は、飼いやすいノーマル系かイエロー系を選ぶのが良いと思います。私が強くお薦めする色(品種)は、コキンチョウを飼うのが初めての方の場合、下記の写真に写っている赤頭ノーマルのペアが一番良いではないかと思います。それは、ノーマルから順に飼うことによって、面白さが倍増しますし、品種を理解しやすくなるからです。まあ、その他の理由は次の機会とさせていただきます。最も、次々とは決して飼うことができないと言われる方は、この限りではありませんが・・・。
※2020年5月18日追記:大変、嬉しく思うのはこのページをよく読んでいただいていらっしゃる方の多くは、最初、赤頭ノーマルコキンチョウのペアの購入を希望されます。ただ、特に黒頭でも黄頭でもノーマルであれば同様でありますので、赤頭ノーマルが手に入らなくても特に問題はないでしょう。

 今回は、初心者の方へお薦めの赤頭ノーマルのオスとメスを写真にて紹介させていただきます。」
赤頭ノーマルコキンチョウ オス
赤頭ノーマルコキンチョウ オス
 頭の色は赤で黒の縁取りが有、喉元は黒色、胸の色は紫、腹の色は黄色、背中(翼)の色は緑になります。また、嘴は白で、首のあたりと尻尾の所に青い色があります。この頭の色が黒色やオレンジ色であっても特に問題はなく、ノーマルの仲間になります。但し、喉元が黒色でなくて灰色の子はノーマルではありません。
※補足:赤目の場合はノーマルの場合でも喉元が灰色になりますが、初心者の方は手を出さない方が無難でしょう。
赤頭ノーマルコキンチョウ メス
 上記の写真がメスになりますが、胸の色が薄くなり、お腹(黄色)との堺がぼんやりし、オスのようにはっきりしていません。

 コキンチョウは自分で子育てをしないペアが多いので、十姉妹という繁殖が非常に上手な小鳥に卵を預けて子育てをしてもらいます。しかし、最近ではコキンチョウ自身が、自分達で抱卵し雛を孵して子育てをする「自育コキンチョウ」が増えてきつつあります。当方でも、過去より自育コキンチョウ達を徐々に増やし、2015年度より1羽も十姉妹に頼らず、自育コキンチョウのみにて繁殖させています。この場合、品種や羽数等、思う通りには行かないところもありますが、逆に、それが腕の見せ所という感じで面白く感じています。
ピーちゃん:「おっさんの腕なんて関係ないじゃん! 僕らが優秀である というだけだろうが!」
飼い主:「・・・・・ その通りかも?キツイねー!!
コキンチョウの自育の様子
上記の写真は、自育コキンチョウのペアの子育ての様子です。

2.コキンチョウに必要な住まいは?
ピーちゃん:「さて、初心者の皆様、僕達コキンチョウを見てくれたかな?もちろん、気に入ってくれたでしょ!!」
アオちゃん2世:
「もし、飼っていただけるのなら、本年の3月位から7月位迄の間に、幼鳥から成鳥へと換羽を終了した若鳥(ここがポイント:下記のワンポイント講座を参照)を購入されることをお薦めします。運よくコキンチョウのブリーダーの所から購入できる方は、いろいろと相談に乗ってもらうのが一番良い方法です。安全に飼えて、繁殖に成功する確率は高いと思います。」
※アオちゃんのワンポイント講座
 まず、下の写真で向かって左側の写真は、ノーマルコキンチョウの子供が巣からでてきた時の様子です。そして、右側は親から離れ、換羽を待っている幼鳥の写真になります。右側の写真は、向かって左の端がノーマルコキンチョウの幼鳥になります。ちなみに、その右側は、ブルーコキンチョウで右の端は、白胸シルバーコキンチョウの幼鳥が写っています。
巣立ち直後のコキンチョウの幼鳥 コキンチョウの幼鳥
 簡単にいいますと下記の写真の向かって左側の幼鳥が、換羽する時期(通常3月~7月位迄)が来ると1ヶ月から1ヶ月半くらいかけて換羽をし、向かって右側に写っている成鳥の色になります。初心者の方は、この成鳥(若鳥)を求めましょう。
ノーマルコキンチョウ 幼鳥 赤頭ノーマルコキンチョウ オス

飼い主:「ついでに、このホームページの案内役のピーちゃんとアオちゃん2世も紹介させていただきます。」
 向かって左側の写真がピーちゃんで右側がアオちゃん2世になります。どうぞ、お見知り置き下さい。
赤頭ブルーコキンチョウのピーちゃん 赤頭白胸ブルーコキンチョウのアオちゃん2世
ピーちゃん:「ついでかよ!一番大切なことやんか(-_-)」
飼い主:「さて、実際にコキンチョウを見ていただいた方は、飼ってみようという気持ちが強くなったのではないでしょうか?わかりますよー(*^_^*)。
 私は、毎年、幼鳥から成鳥へと換羽が終了したコキンチョウ達を見ていますが、何度見ても素晴らしいものがあり決して飽きることはありません。まるで、童話の世界の みにくいアヒルの子 そのもののようで、夢の世界にいるように思えます。また、ただ単に綺麗というだけではなく、中には”見て見て!”と言いたそうに近付いてくる子までいるんです。この、わくわく感は、飼っている人の特権ですね。私は、この変身した若鳥達を見るたびに苦労が報われます。だから、やめられません。 迷っていらっしゃる方! 是非、コキンチョウを飼ってみましょう!! でも、飼うからには死ぬまで面倒を見てあげてくださいね。
 それでは、まずは、コキンチョウを飼うための住まいとなるケージや庭箱を紹介いたしましょう。」
ケージと庭箱
 まず、私達でいえば家にあたるものです。ペアを飼おうとした場合は、ケージと庭箱の2種類があります。コキンチョウの場合、大きさは最低でも40cm四方位は必要でしょう。まあ、そのケージや庭箱(「にわこ」または「にわばこ」といいます。)で一生を過ごす訳ですから、出来るだけ大きなものを使ってあげましょう。
 ケージと庭箱、どちらを使用しても大きな問題はありません。ただ、しいて言えば初心者の場合は庭箱の方が良いとは思いますが、一般に販売されている庭箱でコキンチョウにお薦めの庭箱は、非常に少ないので、ここでは初心者でもすぐに手に入るケージで説明して行きたいと思います。
※そのコキンチョウ達が育った環境がわかる場合は、それに合わせた住まいを選んでやるのがベストです。
(1)ケージ
 私共は、主に丸和産業さん※の春日やみどり(どちらも幅370mm奥行き405mm高さ440mm)を使用しています。
※残念がら丸和産業さんは2015年3月にて廃業されましたので、もう手に入れることはできないと思います。従って、これと同じ大きさかそれ以上であれば、メーカーが違っても問題はありません。
ケージ

(2)庭箱の場合・・・ご参考
 下記の写真のように、前面だけが金網で残りの面は通常、板でおおわれている物を庭箱と呼びます。これが問題なのですが、現在市販されている庭箱でコキンチョウに合う物はほとんどないようです。庭箱の場合は、奥に棚がある場合がほとんどなのと、構造上、コキンチョウが動きにくくなりますので、大きめの方が良いでしょう。私共は、前面の金網(約60cm×30cmの大きさのもの)を購入しあとは自作しています。ちなみに、下記の写真の庭箱の大きさは、幅が700mm前後で高さと奥行きは400mm前後になります。
コキンチョウの庭箱

私共は、状況に合わせてケージと庭箱とを使用しています。
飼育室の様子 ケージ 飼育室の様子 庭箱

 40年強ぐらい前になりますでしょうか?私が学生だった頃、初めて飼ったコキンチョウの住まいが自作庭箱でした。当時は、リンゴ箱(当時100円位でしたか?)というものがあり、その前面に貼る金網といえば、小鳥店ではどこでも売っていて、すぐに作ることができたのです。今では、リンゴ箱はほとんど使われていないようで残念です。この自作のリンゴ箱の庭箱で初めて飼ったコキンチョウが、赤コキンチョウ(赤頭ノーマルコキンチョウ)のペアで、今でもはっきりと覚えています。最も当時は、赤コキンチョウ、黒コキンチョウ、黄金コキンチョウ(黄コキンチョウ)の3品種しかいなかったのですが・・・。
※現在の分類では、赤コキンチョウは赤頭ノーマルコキンチョウ、黒コキンチョウは黒頭ノーマルコキンチョウ、黄金コキンチョウは黄頭ノーマルコキンチョウと呼ばれています。

3.コキンチョウに必要な飼育用品は?(ケージ用)
 コキンチョウの飼育に必要な物は、餌入れ、水入れ、止まり木、ボレー入れ、補助飼料入れ、塩土入れ、菜っ葉入れ、保温電球、ツボ巣、巣草、巣掛けになります。この中で、餌入れ、水入れ、止まり木はケージに通常、備わっていますので、余分に購入する必要はありません。
1.餌入れ、水入れ
 主食である餌を入れる容器になります。ケージの場合は、通常付属していますので、それを使用します。
エサ入れ等  餌入れと水入れの多くは、兼用になっており、左の写真のように同じ入れ物になっています。片方に餌、もう片方に水を入れ使用します。
 この容器には、餌や水が飛び散らないように透明のカバーがついている場合もありますが、安全面から言ってつけない方が良いでしょう。
2.止まり木
 コキンチョウが止まる丸い棒になります。通常ケージには、2本付属している場合が多いと思います。1本は餌入れの前で、もう一本は奥側の上方に取り付けます。最後のセット済みの写真をご覧ください。
3.ボレー入れ、補助飼料入れ、塩土入れ
 ボレー、補助飼料、塩土を入れる容器になります。
ボレー入れ  左の写真のような容器が売られていますので、これを使用します。それぞれ、別の容器で与えますので、全部で3個必要になります。大きいものでなく、小で大丈夫です。
4.菜っ葉入れ
 菜っ葉を入れる細長い筒のようなものが売られていますので、この中に少し水を入れ、菜っ葉を挿して与えます。あった方が良いとは思いますが、私は、菜っ葉入れは使用せずに洗濯バサミで菜っ葉をはさんで与えています。
5.保温電球
 コキンチョウは寒さに弱いため、秋から冬になると地域によって暖房を入れてやるか保温電球を入れてやるかになります。国内で育った子達は、結構寒さに強くなっているとは思いますが、10℃以下になるのは良くありません。
保温電球  左が保温電球になりますが、ケージが小さい場合は20Wあれば、大丈夫です。
 ちなみに、左の写真は、マルカンの20W(カバー付)になります。
6.ツボ巣(コキン巣)、巣草、巣掛け
 繁殖用の巣になります。通常、コキンチョウは巣を必要としませんが繁殖時期に必要となります。
コキン巣
丸巣巣草
 左の上の端の写真のようなコキンチョウ専用のコキン巣や、真ん中の写真のような、通常の壺巣(丸巣)の大を使用します。私共は、どこでも手に入る丸巣の大を使用しています。コキン巣でも丸巣でも特に問題はありませんが、丸巣は必ず大を使用しましょう。
アオちゃん2世:「それはね。僕達は巣の中で交尾をすることが多いから、大を使用すると言う訳なんですよ。」
詳細はこちらをご覧ください。

 また、繁殖時期には下の端の写真のような巣草を与えてやります。
 巣や巣草は、どこでも販売されていますので問題なく手に入りますが、巣をケージに留める巣掛けを忘れずに購入しましょう。そうでないと巣を固定することができません。もちろん、自作派の方は、不要かも知れません。


以上の用品をセットした例が下記の写真になります。

ケージ他1式

 さあ、これだけそろえば準備万端です。あとは、待望のコキンチョウを手に入れましょう。GOGO!! もちろん、餌等必要な食べ物を購入しなければなりませんが、これは、コキンチョウを求めた所で良く聞いて購入してください。
 最後に特にコキンチョウを購入するにあたって、ただ単に大きいショップだからとか、小鳥のブリーダーだからという安易な選択はやめましょう。当然のことですが、必ずコキンチョウに詳しい人がいらっしゃる所から購入しましょう。これが、実は大きなポイントになります。私は学生の時に、隣町の小鳥のブリーダーM氏よりコキンチョウを分けていただいたのですが、その時に教えていただいたコキンチョウ飼育の考え方の基本は、何十年経過した今でも通用しています。品種は増えても、土台となる考え方はなんら変わっていないのです。そのおかげで、他の小鳥と比べてコキンチョウ飼育が難しいと感じたことはありません!!だ、大変だなあと感じることは、
ピーちゃん・アオちゃん2世:「毎日ですね!!」
飼い主:「・・・(^u^)」

★当方のホームページの写真の中に<UBI所有>と明記している場合で、特に説明のない小鳥は、すべて[UBI生まれ・所有]になります。


★鳥たちが驚かないようにフラッシュレスで自然の姿を撮影しております。お見苦しい点が多くございますがご了承ください。

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